【電気工事士の基礎】工事材料 線ぴ その1

電線やケーブルを保護して収納するのが線ぴです。
「ぴ」は漢字の「樋」の読みからきており、収納する容器といった意味合いです。
メタルモールやレースウェイと呼ばれることが多く、電気工事に使える線ぴは、
幅5cm以下で材質は金属になります。


【合成樹脂線ぴ】
「電気設備の技術基準の解釈」が2011年に改正され、電気用品安全法から合成樹脂線ぴが
削除されたので電気工事には使えなくなりました。
それにともない内線規程も改定され、合成樹脂線ぴ配線は削除されました。

そこで合成樹脂線ぴは、通信用ケーブルやアンテナケーブル等の配線の美観を保ち
保護するため等の電気工事以外の用途になります。図に合成樹脂線ぴを示します。


【図】合成樹脂製可とう電線管の分類



【一種金属製線ぴ】
一種金属製線ぴに区分されている全長2mのメタルモールは、事務所等でコンセントや
電話のアウトレットを設置する場合に、壁面露出で配線やケーブルを立ち下げるときに
切断して使われています。
新築物件では壁内に多くの配線が隠ぺいされてしまうため一種金属製線ぴを
目にすることがありません。

しかし、レイアウト変更や改築で照明器具の位置が変更になり、スイッチの場所も変更が必要になると一種金属製線ぴを使ったメタルモール工事を行うことになります。

図に一種金属製線ぴと、一種金属製線ぴを使ったスイッチの施工例を示します。

2022年05月16日